em22 少し前のことになりますが、 テレビである野球選手のインタビューを見ていた時、 私はその選手の言葉を聞いて、衝撃を受けました。 その選手とは、ボストンで活躍している、 上原 浩治投手です。 彼の言葉は驚きのものでしたが、 何故そんなコメントが言えたのか考えてみると、 とても納得できるものでした。 今日は上原選手の言葉から、 楽しみながら“圧倒的な成果”を出すための方法を 考えていきます!

胴上げ投手の意外な言葉

2013年10月31日(現地時間10月30日)、 ボストン・レッドソックスはホームのフェンウェイ・パークで、 6年ぶり8度目のワールドシリーズ優勝を決めました。 9回でマウンドへ上がった上原選手が、 三者凡退で有終の美を飾ったことは、記憶に新しいと思います。 胴上げ投手となった上原選手が、 後日受けていたインタビューの言葉が、とても印象的でした。

「最後に自分が投げて、すごく気持ち良かった!  また来年もそうなりたい。」

笑顔で、とても楽しそうにおっしゃっていました。 ワールドシリーズ最終試合の9回という大舞台。 試合は最後の最後まで、どうなるか分かりません。 どれだけ緊張したことでしょう。 それなのに上原選手は、 笑顔で「気持ち良かった!」と言うのです。 とても驚きました。 上原選手に限らず、優秀なアスリートは皆、 決勝戦など、一番緊張するはずの試合が終わった後に、 「楽しかった」「気持ち良かった」と言います。 また、ビジネスにおいても、優秀なビジネスマンはみな、 大きなお金が動くような仕事をしている時や、 とんでもなく忙しい時でも、「仕事が楽しい」と言います。 なぜ、そう言えるのでしょうか。 “普通の人”とは、何が違うのでしょう。 その答えは、少し意外なところから返ってきました。 脳科学者の茂木 健一郎さんです。 茂木さんによると、 人は、楽しいと思いながら偉業を成し遂げる時、 「フロー」という状態になっているのだそうです。 “集中していると同時に、リラックスしている”という 「フロー状態」とは、いったいどのようなものでしょうか?

楽しんで最高のパフォーマンスをするアスリートたち

「フロー状態」の時、人は “最高のパフォーマンスをしつつ、 その時間の流れを深く楽しむことができる”。 例えば、ウサイン・ボルト選手は、 100メートル9秒58という驚異的な記録を出した時、 笑って楽しみながら走っているように見えます。 スピードスケートの清水 宏保選手によれば、 世界新が出た時は、主観的には「流している」感覚がするほど、 リラックスしていたそうです。 それが「フロー状態」なのだと茂木さんは言います。 そして実はこの「フロー」は、 誰でも身につけることができます。 では、どのように身に付ければ良いのでしょうか?

「フロー状態」になる方法

茂木さんによると、フロー状態になるためには、 「自分のスキルのレベルと課題のレベルを、 高いところで一致させること」が大切なのだそうです。 どういうことでしょうか。 例えば、あなたは日常生活の中で、 こんな経験をしたことはありませんか? 自分のスキルよりも挑戦課題のレベルが高過ぎて、 緊張して全力を出せずに終わった。 逆に、課題のレベルが低すぎて、余裕すぎて退屈した。 どちらも、勉強や仕事、スポーツをしている時などに、 一度は感じたことがあるのではないでしょうか。 このことから見ても、 「自分のスキルのレベルよりも、 “少し高い”レベルの挑戦課題を設定すること」が 重要だと分かります。 もちろん、高いレベルの課題を設定すると、 最初はつまづいたり、緊張したりします。 でも、その状態が非常に大切なのです。 茂木さんによると、脳科学的に見ると、 何か困難なことをやり遂げた時、 脳はドーパミンを大量に出すのだそうです。 ドーパミンの効力は、 “直前にやっていたことを強化する”こと。 つまり、“苦しみながらもやり遂げたことを 自分自身により強く、深く落とし込んでくれる”ので、 成長できるということです。 そしてこのドーパミンは、 リスクが高いものをやり遂げた時ほど、 多く分泌されるそうです。 「フロー」は、この挑戦と成長を繰り返した先にあります。 茂木さんはこれを、山登りに例えていて、 「長く険しい山道を登り続けると、 ある時、パッと”フローの平原”が開ける」のだと おっしゃっていました。 辛く苦しい課題から逃げ出したり、 楽なものばかりをやっていては、 いつまで経っても「フロー状態」になることはできません。 それを知っているから、アスリートたちは、 日々苦しく辛い練習を続けるのです。 そして、山登りの先に“フローの平原”が開けた時、 「楽しい!」と言いながら、 輝かしい成績を残すことができるのです。 そしてこの「フロー状態」は、 仕事においても活かすことができます。 やったことのある仕事ばかりしていても、 成長することはできません。 時にはリスクをとって、 新たな課題に挑戦することも重要です。 それをくり返していくうちに、 徐々に、仕事を楽しみながら、 成果を出せるようになっていくのです。

上原選手のように

上原選手のこれまでの努力は、皆さんの知るところでしょう。 レッドソックスで野球をすることについて、 上原選手はこんなことをおっしゃっていました。 「野球で勝つためにここ来た。  有名になるとか、そんなことはどうでも良いんだ」 ストイックに、勝つことだけを追い求め、 自分を追い込んできた上原選手。 だからこそ、最高の舞台で、最高の勝利と共に、 「気持ち良かった!」の言葉が出たのだと思います。 インタビューを聞いた時、 「これが、常に努力を続けている人の”境地“か」と、 とても心を打たれました。 皆さんもぜひ、 自分のレベルよりも“少し高い”課題への挑戦を続け、 「フロー状態」で仕事ができるようになりましょう! 渡邊 絵梨

※この記事は、「Entre Magazine」のバックナンバーから抜粋しています。Entere Magazineの登録はこちらからどうぞ。

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目次

  1. はじめに
  2. 数千社の経営を見てきた専門家が考える「経営が上手くいかない最大の原因」
  3. 優秀な経営者は気づくけど、なかなか実行できない10のこと
  4. あなたの会社の生産性が上がらない2つの理由
  5. システムを導入すべき理由と7つのチェックポイント
  6. おわりに