経営コラム

「強み」を見つけるポイントは、「強み」を探さないこと

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「強み」ではない何かを見つける

 さて、今日は「強み」についての話題です。

 普段の営業の時や、ホームページやDMの中で、
 自社や商品の「強み」を伝える機会って、結構あります。

 そのためにはまず、自分自身が「強み」を知る必要があるわけですが、
  「強みってなんだろう?」と考えるのって、すごく難しいですよね。

 私も、お客さまの名刺やホームページをつくる時に、
 よく「改めて、強みって何?と聞かれると、ひとことで言うのは難しい…」
 という声をお聞きします。

 考えれば考えるほど深みにハマり、
 どんなアイディアを出してみても、「何だか“普通”な気がする…」。

 なぜ、「これだ!」という強みを見つけることが難しいのでしょうか。

 実は、「強み」を見つけようとする時、
  「強みってなんだろう?」と考えるから、悩んでしまうのです。

 何だか逆説的な感じがしますが、
 どういうことかと言いますと。

  「強みを見つける」という言葉を見ると、
 あたかもそこに「強み」という何かが存在するように見えますが、
 実はそうではないのです。

  「強み」ではない“何か”を見つけることで、
 自ずと「強み」が見えてくる。

 ではいったい“何を”探せば良いのでしょうか?

強みを見つける第一ステップ

  「強み」を見つけるための第一ステップとして、
 まず「“平均”から外れていることは何か?」を考えていきます。

 というのも、自分自身のことを考えてみると分かりやすいですが、
  「強み」は「自分にとって当たり前」なことが多いため、
 まずはそれを可視化する必要があるからです。

  「当たり前」なことは、自分では気付くことが難しいので、
 何か「基準(平均)」となるものと比べていきます。

 そして、その基準(平均)と比べた時、プラスかマイナスか。

  「平均から外れていることは何か?」という問いなので、
 マイナスだと思われることも、一緒に挙げてみてください。

 自社の特徴を探す時のことを例に挙げてみましょう。

 同業他社や、類似商品を思い浮かべると、
  「業界の平均」とでもいうような「平均値」が見えてくると思います。

 ・会社の規模
 ・商品やサービスの内容や値段
 ・B2B/B2C
 ・お客さまの性別や年齢 などなど…

 そういった「平均値」と自社を比べた時に、
  「自社の“業界の平均”から外れた部分は何か?」を考えてみるのです。

 この時、平均と比べてプラスのことだけでなく、
  「マイナス」も考えてみることが、重要なポイント。

 たとえば、

 ・その道20年の職人がいる
 ・業界初の商品
 ・顧客満足度95%以上
 ・業界売上No.1

 ・自社のオリジナルサービス
 ・長年続けている習慣

 といった、いわゆる「強み」と思われることや、
 自分たちにとっては当たり前でも、
 他社は行っていないことだけでなく、

 ・会社の規模が小さい
 ・社員が少ない
 ・幅広い商品展開ができない
 ・一店舗しかない
 ・新規参入した事業で専門ではない

 などなど、「マイナスポイント」と思えるようなことも、
 できるだけ挙げてみてください。

 こうした「平均から外れた部分」というのが、

  自社の「特徴」です。

 それがプラスであっても、マイナスであっても、
 平均から外れているものはすべて 特徴 なのです。

 こうして可視化してみると、
 自社が平均と比べ何がプラスか、マイナスかが分かります。

 プラスの部分はそのまま「強み」となりますが、
 ここでポイントなるのは、「マイナス」の部分です。

 実はこの「マイナスポイント」も
  「強み」にできる可能性があるのです。

マイナスポイントは強みになる

 この「マイナスポイント」を「強み」として、
 うまくお客さまを誘致した「水族館」があります。

 北海道北見市にある「北の大地の水族館」です。

 オホーツク海岸にも面する北見市は、
 冬には-25℃まで冷え込む寒さの厳しい土地。
 水族館の水槽も凍りついてしまいます。

 誰が、わざわざ寒い冬に、
 ひときわ寒い土地の「水族館」に行きたいと思うでしょうか。

  「寒さ」はこの水族館の大きな「マイナスポイント」でした。

 しかし、2012年のリニューアル後から、
 この水族館には多くの入館者が訪れるようになりました。

 その多くの入館者の目的の一つが、
  「世界初 凍る水槽」です。

 その名の通り、水槽が凍っているのですが、
 凍った川の下を泳ぐ魚が見られるのは、
 日本でも、おそらく世界でもこの水族館だけ。

  「寒さ」を「一つの特徴」と捉え、
 独自の「強み」に変化させたのです。

 他にも、マイナスにもなり得るその土地の特徴や、
 水族館そのものの特徴をうまく「強み」に変えたおかげで、
 入館者数は瞬く間に増加。

 それまで年間2万人弱だった入館者数は、
 リニューアル後、初年度で30万人、
 翌年には50万人を越えたそうです。

 まさにこの水族館は、どんな「特徴」も、
 捉え方や表現の仕方によって「強み」にもなるということを
 教えてくれています。

 この水族館の例から分かるように、

 強みとは、特徴を“プラスに表現”したもの のこと。

 プラスの特徴はもちろん、マイナスと思われる特徴も、
  「プラスの表現」に変えるだけで、
 他社にはない「強み」になり得るのです。

 先ほどの「マイナスポイント」の例で言えば、こんな感じです。

 ・会社の規模が小さい

  →人の入れ替わりや異動がほぼ無いため、
   一度担当についたら、同じ担当者が長年サポートできる。

 ・社員が少ない

  →機密事項や顧客情報の管理が徹底できる。

 ・幅広い商品展開ができない

  →専門店として、こだわりの商品を提供している。

 ・一店舗しかない。

  →全国でもここでしか買えない商品がある。地域限定。

 ・新規参入した事業で専門ではない

  →これまでの別業界での経験から、
   従来の商品とはまったく違った視点から商品開発している。

 こうやって考えていくと、
  「マイナス」だと思っていた「特徴」が、
 逆転して「プラス」になり、「強み」にも変わっていきます。

 もちろん、すべてのことが「強み」になるわけではありませんが、
  「マイナスポイント」に思えるものだからこそ、
  「大きな強み」となることがあるのです。

マイナスの特徴をプラスに変えていく

 まずは平均と比べてみて、プラスもマイナスも関係なく、
  「どんな特徴があるかな?」と探すことから始める。

 そして、それを「プラスの表現」に変えていく。

  「自社の強みってなんだろう?」といきなり考えはじめるより、
 ずっと「強み」が見つかる気がしませんか?

 自社の「強み」を考えたいと思ったら、
 ぜひ「特徴」を探すことから初めてみてくださいね

渡邊絵梨

※この記事は、「Entre Magazine」のバックナンバーから抜粋しています。Entere Magazineの登録はこちらからどうぞ。

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目次

  1. はじめに
  2. 数千社の経営を見てきた専門家が考える「経営が上手くいかない最大の原因」
  3. 優秀な経営者は気づくけど、なかなか実行できない10のこと
  4. あなたの会社の生産性が上がらない2つの理由
  5. システムを導入すべき理由と7つのチェックポイント
  6. おわりに

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