組織化

「組織化」を実現するために、社員を正しく評価する3つのメソッド

soshikika-p5-11 組織化において重要なポイントは、クレド(組織の文化)、従業員の評価、採用の3つです。今回はその中でも「評価」におけるポイントと、今日から実践できる具体的な方法を紹介します。

評価ポイントの一つに「人望」を設ける、トヨタの人事評価制度

トヨタの人事評価制度では「課題創造力」「課題遂行力」「組織マネジメント力」「人材活用力」「人望」の5つから構成されていて、「人望」は全体の10%もの評価割合を占めます。人望とは具体的に「部下から信頼されていること」です。では部下との信頼関係は、どのように構築されるのでしょうか。3つ紹介します。

1.結果より、プロセスを見る

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ビジネスシーンでは結果が全てです。その結果を得るまでにどんな労力がかかっていようと、モノを言うのは結果だけです。しかし社員を評価・育成し、モチベーションを向上するという観点では、結果だけ見て判断するのは逆効果かもしれません。社員が成長できるように上司として有益なアドバイスをするには、社員が次は着実に成長した結果を出せるように、プロセスにおいて何がいけなかったのか、何が足りなかったのか、結果よりもプロセスに着目してフィードバックしてあげる必要があります。

求めている結果には届いていなくても、失敗であっても、社員なりの意志をもって行動した結果かもしれません。そこでワンポイント付け加えれば、求めている以上の結果を出せるかもしれません。上司だからこそ、結果だけでなくプロセスを見てあげる心配りが必要なのです。

2.仕事の全体像を見せる

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経験の浅い若手や、仕事へのモチベーションが低迷している社員に特に効果的です。トヨタに入社する社員の中には、車好きでない人も当然います。そのような新入社員に対して、トヨタのあるトレーナーはイベントに連れ出したり、車の走行性を実感できる運転を体験させたそうです。すると、知識としてトヨタのブランド力や走行性の良さは知っていても、実際に自分で体感することで、仕事への“深み”が出るそうです。

トヨタのトレーナーは「自分の扱う製品を好きになれると格段に仕事は楽しくなります。いろんな角度から車のおもしろさを伝え、車への興味を強めてもらうようにしました。」と語ります。仕事の全体像を見せるとは、商品やサービスの魅力や、実際に使われている場面を知ること、つまり自分のしている仕事が生きている現場を知ることです。「自分の仕事は、こうやって人の役に立っているんだ」と存在価値を実感することで、頑張ろうという気持ちを起こすことに繋がります。

3.社員に関心を持って対話する

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社員に関心をもって自ら距離を縮めていくことです。カルロス・ゴーンも著書の中で、「年下から親睦を深めようとするのは難しいこと。立場や年齢が上の者から積極的に声をかける、行動するといった意識を持つことが大切。」と述べています。具体的には、

・週に1回、一緒にランチをとる
・毎朝5分でも、ミーティングをする
・社員の頑張りや何気ないことでも、ポストイットでメッセージ
・社員の誕生日や大事なプレゼンの日などには、ささやかでもギフトやメッセージを

など、労力はかからないけど、“ちょっとした気遣い”を“こまめに”することです。

特に「ちゃんと見ていてくれているんだ」という安心感を持ってもらえると、より社員は会社のため、社長のために頑張ろうという気持ちになります。社長にとっての社員は沢山いますが、社員にとっての社長はただ1人です。自身で意識している以上に社員を気に掛ける心持ちが、社員と遠すぎない心の距離で居られる秘訣かもしれません。

まとめ

普段の人間関係と、大切なことは同じです。誠実な態度で、時間をかけて徐々に距離を縮めていくこと。その積み重ねが信頼関係になり、社員のモチベーションにつながり、結果的に会社の組織力向上につながります。社長が社員を気に掛けること、この意識が「正しい人事評価」の第一歩です。見ているつもりでも、社員が見てほしい部分は見きれていないかもしれません。社員側からももちろんアピールしないといけませんが、社長側の歩み寄る意識も組織力の向上には欠かせません。

→次の記事へ「6.「組織化」の要、採用における4つのポイント」

 

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