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【経営者が知るべき経営指標】ROEを見える化して利益を追求した積極的経営を!

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ROE(株主資本利益率)は近年評価が高まっている指標のひとつです。今までは投資家目線で有益な判断材料でしたが、経営者にとっても見過ごすことのできない指標として注目されています。

今回は、そんなROE(株主資本利益率)の基本と見える化するメリットを徹底紹介します。どのようにROE(株主資本利益率)を判断すれば、経営に生かすことができるのか。

本記事を参考にROE(株主資本利益率)の本質を理解して、今後の経営に役立てていきましょう。また、もうひとつの注目指標であるROA(総資本利益率)との関係性にも注目です。

ROE(株主資本利益率)とは?

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ROE(株主資本利益率)は株式資本利益率または自己資本利益率と言います。英語ではReturn On Equityと言い、頭文字をとって”ROE”と略されています。

ROE(株主資本利益率)は、株主から預かった資本金に金対してどれだけ利益を上げたかを表すもので、株でいう利回りのような経営の効率性を示す指標です。下記の計算式によってROE(株主資本利益率)を導き出すことができます。

【ROE(株主資本利益率)=当期純利益÷株主資本×100】

日本の平均的なROE(株主資本利益率)は5%程度と言われており、優良企業の目安としては10~20%程度です。また、5%以下の場合は改善が必要です。

そして、ROE(株主資本利益率)の水準は業界によって大きく異なります。例えば、設備投資が必要な業界の場合、借入金が増えるためROE(株主資本利益率)が低くなりがちです。また、設備投資の必要のないサービス業などはROE(株主資本利益率)が高くなります。そもそも、ROE(株主資本利益率)の数値の高低はどのような影響があるのでしょうか。

ROE(株主資本利益率)の高低が与える影響とは?

ROE(株主資本利益率)の水準が高いほど、株主から預かった資本金を効率良く運用出来ているという状態です。一方で、ROE(株主資本利益率)低い会社は、株主から預かった資本金を効率良く運用出来ていないという状態です。

ただ、ここで気をつけたいのがROE(株主資本利益率)が高いからといって優良な会社ではないということです。

例えば、A社のROE(株主資本利益率)が20%。B社のROE(株主資本利益率)が2%だとA社の方が優れているように見えます。しかし、実際にはB社が自己資本で運営している無借金経営ということを考えると、A社に比べて健全性が高い会社と言えます。

そして、もう一点注意したいことが無借金経営が必ずしも良い状態ではないということです。ややこしいですが、無借金経営は投資家からの評価が芳しくありません。もし、A社が借り入れによる利息よりも高い収益性を確保できていれば、ROE(株主資本利益率)の数値の通り優良な会社と言えます。

つまり、ROE(株主資本利益率)を見る際には数値だけでなく、その中身まで注目する必要があるのです。その際に、一緒に把握しておきたい指標がROA(総資本利益率)という指標です。

ROE(株主資本利益率)とROA(総資本利益率)との関係性

ROE(株主資本利益率)は元々日本では注目されていない指標のひとつでしたが、米国を中心に企業評価をする際に重視されている指標ということもあり、日本でも注目度が上がっています。

ただ、前述した通り、ROE(株主資本利益率)だけでは会社の正確な状況を知ることができません。そのため、ROE(株主資本利益率)を中心にさまざまな指標を見て判断する必要が出てきました。

そこで利用したいのがROA(総資本利益率)という指標です。ROA(総資本利益率)は、自己資本、他人資本を問わない総資産をどれだけ効率良く活用できているかという指標です。ROE(株主資本利益率)とROA(総資本利益率)を組み合わせて見ることで会社の本質が見えます。

以下にROE(株主資本利益率)とROA(総資本利益率)の高低による会社像をまとめてみました。

ケース① ROE 【高】ROA 【高】

効率の良い経営が出来ている優良な会社。企業の収益性も高く内外的に評価が高い。

ケース② ROE 【高】ROA 【低】

資本金が集まっており評価できる会社。しかし、借入金の額によっては景気や金利上昇などの煽りを受けやすいので注意。

ケース③ ROE 【低】ROA 【高】

無借金経営をしている会社に多い状態。健全性は高いが投資家からの評価は低い。

ケース④ ROE 【低】ROA 【低】

株主資本、及び会社の資産の効率が悪い会社。企業の収益性も低く内外的に評価が低い。

このように、2つの指標を組み合わせて考えると会社の実像が見えてきます。経営者目線、投資家目線から会社の状況を把握することで、より良い経営が可能になるのです。

そして、より良い経営をするためにはROE(株主資本利益率)を見える化することが重要です。常に、ROE(株主資本利益率)を把握することで、会社に良い影響を与えてくれます。

ROE(株主資本利益率)を見える化するメリットとは?

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それでは、ROE(株主資本利益率)見える化するメリットを把握していきましょう。実際に数値を把握している状態とそうでない状態を比べると効率が変わってきます。ここで、メリットを確認してROE(株主資本利益率)を常に把握することをおすすめします。

内外的に評価の高い会社を目指せる

ROE(株主資本利益率)の数値が安定した水準を位置していれば、投資家からの評価が上がります。また、ROE(株主資本利益率)が安定していればバランスの取れた経営が可能です。内外的に評価を上げるための指標はたくさんありますが、重視されやすいROE(株主資本利益率)を高めることは会社にとって重要です。

そのためには、ROE(株主資本利益率)を見える化する必要があります。推移グラフ等で常に確認していれば長期的な改善プランも考えられます。まずは、現状のROE(株主資本利益率)を知ることから始めましょう。

推移グラフで数値を向上を意識できる

ROE(株主資本利益率)の数値はさまざまな要因で向上させることができます。ROEを算出する式は、純利益÷自己資本であると前に述べました。

つまり、ROEを高めるには、大きく分けて分子である純利益を上げるか分母である自己資本を下げるかの二通りになるのです。では、純利益を上げる方法、自己資本を下げる方法をそれぞれ見ていきましょう。

下記の記事ではより詳しく、ROEを上げるために必要な要素について述べられています。合わせてご参照ください。

ROE(株主資本利益率)の推移グラフをモニタリングできれば、どの期間、どの程度向上したのか把握できるため、今後の経営に役立ちます。

長期的にROE(株主資本利益率)を向上できる

ROE(株主資本利益率)を向上させることが重要であることは本記事でお伝えした通りです。しかし、安直にROE(株主資本利益率)を向上させることは大変危険です。一時的に借入金を上げたり、自己資本を減らしたりすることで向上できますが、長期的に見ると会社の損失が大きいです。

そこで、ROE(株主資本利益率)を推移グラフ化することで、長期的にROE(株主資本利益率)を改善できます。会社の全体的な底上げを行うなら5年から10年単位の視点でROE(株主資本利益率)を安定させることが重要です。

ROE(株主資本利益率)を見える化することで長期的に数位置を改善することが可能です。

おわりに

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ROE(株主資本利益率)についてご紹介しました。ROE(株主資本利益率)は経営者目線からも投資家目線からも重要な指標です。内外的な評価を上げるなら、長期的にROE(株主資本利益率)を向上させる施策を取りましょう。

単なる数値だけの向上ではなく、経営とのバランスを考えた数値の改善が重要です。そのためには、弊社が提供している「ALL-IN」の利用がおすすめ。ROE(株主資本利益率)の推移グラフや積み上げグラフが閲覧できます。

これからの社会で安定した経営を実現するためにも、ROE(株主資本利益率)を把握して未来へ役立てていきましょう。

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