見える化

【経営者が知るべき経営指標】現金預金残高は経営の基盤となる

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財務状況の中でも重要な指標となるのが現金預金残高。借入金との適切なバランスを維持しなければ倒産する恐れがあります。

現金預金残高の推移グラフを管理することで、借入金が原因による黒字倒産を免れることが可能です。今回は、現金預金残高をどのように見ていけばいいのか?借入金とのバランスを含めてご紹介します。

現金預金残高とは何か?

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現金預金残高とは会社の貯金のこと。現金や普通預金、定期預金など会社が持っている全ての預貯金のことを指します。資金繰りがうまく行かないと、会社の現金預金残高が赤字になってしまい、倒産という結果を招くことがあります。

さらに、赤字倒産だけでなく決算書上は問題のない黒字の状態で倒産する”黒字倒産”にも気をつけなければいけません。借入金のバランスを誤ってしまうと黒字の状態で倒産してしまいます。

特に、先行投資で借り入れと預貯金を使い、売掛金の回収が数ヶ月先になってしまうと、目先に回収できる見込みがあっても、倒産する可能性があります。現金預金残高は会社にとっての生命線。長期的に回収できるからといって甘く見てはいけません。

では、どの程度の現金預金残高があれば安定するのか?基本的に月商の1ヶ月分以上あれば、黒字倒産の危機は免れると言われています。ただ、より安定志向なら月商の2ヶ月または3ヶ月分は持っておきましょう。

1ヶ月分の場合、売掛金の回収がなんらかの事情で遅れた場合に、長期的に見ると資金繰りに苦しむ結果になります。余裕を持った経営を行うなら、不測の事態にも対応できる2~3ヶ月分が理想です。

逆に現金預金残高を持ちすぎると、資金がうまく回せずに効率が悪くなるので、2~3ヶ月分をキープできるように心がけましょう。中小企業の場合は、現金預金残高を維持しつつリスクヘッジすることで安定した経営が見込めます。

そんな、現金預金残高の維持に欠かせないのが、グラフの存在つまり”見える化”です。月ごとに現金預金残高の数値を出すことで、抽象化を防ぐことが可能です。続いての章では、現金預金残高を視覚化するメリットをご紹介します。

現金預金残高を視覚化するメリット

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それでは、現金預金残高を視覚するメリットを紹介していきます。どのメリットも会社にとって有益なものです。抽象的に捉えるのではなく具体的に捉えて、今後の経営を安定させるように努めていきましょう。

借入金とのバランスが取れる

借入金は知らぬ間に膨れ上がることが多い要素です。現金預金残高とは切っても切れない関係で、常に2つを天秤にかけてバランスを取る必要があります。

会社の返済能力を表す指標として意識したいのが、現金預金対借入金比率です。流動性の高い預貯金は借入金の返済能力と比例します。その会社が安定しているかどうかを見る際に現金預金対借入金比率は目安となります。

では、現金預金対借入金比率はどの程度が安全なのか?借入金に対して現金預金残高が30%以上の場合は安定した経営が可能です。例えば、2億円の借入がある場合は、6,000万程度の預貯金残高があると安定します。また、より安定志向で行くなら1億円程度あれば、不測の事態にも対応できます。

常に会社の経営を意識できる

会社の経営は安定していることが基本となります。さらに、外的要因で起こる事態も意識しなければいけません。例えば、災害、取引先の倒産、事故など。ただ、外的要因の多くはコントロールできないものが多いです。

そこで、コントロールできる箇所は常に意識して安定させる必要があります。そうすることで、不測の事態が起きた場合でも安定した経営が実現できます。

会社の経営が黒字で安定している時は、先行投資や事業拡大など攻めの戦略が増えるのは当然です。その結果、資金繰りがうまく行かなくなり、黒字倒産という結果を迎えるかもしれません。

常に手元に一定の預貯金を残して、毎日、毎月、毎年の残高を監視していきましょう。先ほど、紹介した残高の目安を軸に常に意識してください。

預貯金残高を意識することは会社の経営を意識することにつながります。黒字経営の時だからこそ、どのような戦略を取っていくのか今一度考える必要があります。

キャッシュベースの経営を実現

黒字・赤字倒産を免れる方法としてキャッシュベースの経営があります。キャッシュベースとはその名の通り、現金を軸に考える経営です。基本的に現金預金残高があれば倒産することはありません。

通常、現金の動きと売上・仕入・経費の動きが一致することは少ないです。どれも、ズレが生じてしまい現金の動きを把握できません。業種によっては現金にこだわっていては経営にならない場合もあるでしょう。

そこで、簡単なキャッシュベースの実現方法として”すぐに動く”という方法があります。例えば、仕入れた分はすぐに売り出し、売れない場合は仕入れないという方法です。現金ベースなので、預貯金残高以上に仕入れることはできません。また、すぐに回収できるので残高に変動が少ないという点も魅力的です。

それでも、キャッシュベースを実現するのが難しい場合は、グラフを見る癖をつけましょう。現金預金残高をグラフ化してすぐに見る癖をつけることで、無意識にキャッシュを意識できます。

まとめ:現金預金残高の安定は経営の安定

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現金預金残高を意識することで経営の安定を図ることができます。多くの人は個人の貯金に関しては意識しています。口座に貯金がなければ不安になりますし、あればそれだけ安定した状態という認識が持てます。

会社経営の場合は、こうした管理を自分以外の人間に任せるため常に意識するのは難しいです。書面上はうまく行っていても、現実にはリスクが待ち受けているかもしれません。自分の預貯金のように常に意識して動きを見守りましょう。

弊社のALL-INでは、現金預金残高を”見える化”できます。その他の指標とともに参照し、安定した経営を行ってください。

また、以下の記事ではALL-INでキャッシュフロー経営の実現方法について詳しく解説しています。こちらもぜひご覧ください。

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